第14章 ショコラscene1
幽霊といえども、もとは人間だから、雅紀みたいにビビる人間をからかってみたくなる気持ちもわかる。
一回、泣きながら楽屋に入ってきて失神したこともあった。
なんならテレビ収録中に失神したことは、ファンの皆の記憶にも残っている。
時々蒸し返されて、泣きそうになってる。
まあ、でもこいつのキャラだから、それも許されてて。
こうやって、嵐を結成した当時から、俺の布団にもぐりこんでくるのも許してて。
他のメンバーにはナイショだけど。
雅紀が超恥ずかしがってるから。
「マウスピースのお金、払うよ」
「へ?」
「だって、俺のために作ったんでしょ?」
「ええっ!?いや、いいから」
また真に受けて、かわいいことを言い出す。
ほんとコイツは憎めない。
「さっきのは嘘だから」
「え?」
「歯医者さんが作れって言うから作ったの」
「翔ちゃん…嘘言わなくていいから」
「へ?」
「俺に気を使わせないように、そう言ってくれるんだね」
お人好しも底抜けだ…
いつかオレオレ詐欺にあいそうな気がする…
「ばーか、違うから。ほら、寝るぞ」