第3章 嫉妬
あれ………?
目覚めた場所は保健室。
「あら、池田さん目が覚めた?」
保健の先生がニコリと微笑む?
私が保健室にいるってことは誰かが運んで来てくれた、ということだ。
「あの、誰が私を運んで来てくれたんですか?」
「え―っ、と、確か山谷さんが運んで来てくれたわね」
ヤマタニさん?
だれ?
絵美でも築山君でもない。
山谷さん?
先生に誰か聞こうとしたが、なんとなく聞けなかった。
知らない人に運んでもらったなんて変な話だもん。
「熱はないみたいだけど、今日は帰れる?家、近い?」
「えっ…あ、はい…大丈夫です、失礼しました」
私はカバンを持ち、帰ることにした。
今は放課後。部活も無理そうだし、絵美が多分休むって伝えてくれるはず。
「帰ろ…」