第2章 女王様と狂犬
その後、委員長が渡り廊下で発表さてた事を教えてくれた。
どうやら、A~Eまであるクラス全部総入れ替えらしい。
で、俺は何とBクラスに変更。
クラスによって寮も変わるから、Aクラスになったハチとはお別れ。
ちなみに、委員長もAクラスらしく、彼氏さんと一緒になったとこっそり教えてくれた。
その時の、委員長の目の輝きよう。
ほっぺたも真っ赤にしちゃって、かんわいーね!!
「ハチー、Aクラスだからって暴れないでね。一応、隣のクラスなんだし」
「わかってる、お前に迷惑かけないって」
俺らは一旦寮に戻った。
自室へ戻り、荷物整理をして指定された新しい部屋へ移動になる。
何と、ハチは前F6が使ってたっていう、あの俺の部屋が見える所に移動させられるハメに。
「あーあ、なんで彼奴等の部屋なんかに」
「でも広さもそれなりにあるらしいから、お前の実力が認められた証拠じゃん?」
そうそう。
実のところ、この前の喧嘩で負けはしたものの、最近の実力はF6にも劣らないってことで、ハチの奴実力を認められて特別待遇になったんだと。
それで、ハチの取り巻きを集めたクラスを作る事になったんだけど……。
なんで、さっきの水無月とか言う男が入ってるのに、この俺が入ってないワケ!?
他のお気に入りだって全員入ってるのに!!
「まぁ、そうだけどよー」
「それにぃ、お気に入りの大集合。いつでもヤり放題」
「――でもさ、お前と離れちまっただろ?」
でもさ、お前と離れちまっただろ?
でもさ、お前と離れちまっただろ?
でもさ、お前と離れちまっただろ?
ああああっ、もうこのゴリラ、なんで時々胸きゅんさせるわけ!?
今から離れ離れになるのに、辛い思いしちゃうじゃん!
ちょっとくらい、わかれよ!!
「別に、隣に居るから問題ないっしょ?」
あぁ、もうちょっと寂しいとか素直に言えれば、俺だって俺だって、Bクラスだって認められるのに……!!
ハチー、休み時間終わったら絶対理由つけて会いに行ってやるから!
「ったく、お前はいつも冷めてるよな」
「そ? まぁいつもの事じゃん?」
冷めてないよ、本当は寂しいよ。
でも、言いたくても恥ずかしいから言えない。
このクールさも、ハチの好きな所って言ってたし。