第1章 第一章
やっぱり雪国なんだなぁ・・・・・・4月3日・・・・・・春でも雪がたくさんある。
私は宗次郎の近くに腰を下ろした。
そして火に手を翳した。
「眠くないですか?」
宗次郎が私に訊く。
「うん」
宗次郎と居ると緊張しちゃって寝れないよ。
「こちらに来てください」
宗次郎が微笑んで私に手を伸ばす。
えっ――。
「宗次郎の・・・・・・腕の中に?」
「はい」
宗次郎がにこにこしながら言った。
心臓が高鳴る。
「一人だと寒いですよ」
宗次郎が手招きする。
そっ・・・・・・宗次郎にくっつけって言うの――!?
「あ・・・・・・うん・・・・・・」
私は宗次郎に近づいた。
そして宗次郎の真横に腰を下ろした。
宗次郎が私の肩を抱いて優しく引き寄せる。
宗次郎が私を抱きしめた。
えっ――?
心臓が破裂しそう――!!
「僕は眠りませんが時音さんはゆっくりとお休みになってくださいね」
「そ・・・・・・宗次郎・・・・・・っ」
この状態で寝れと!?
心臓が・・・・・・もたない・・・・・・!!
宗次郎の腕の中・・・・・・温かい・・・・・・。