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【おそ松さんR18】君がため

第36章 君がくれる口づけは《カラ松END》




目が覚めて1番最初に感じたのは、頭の痛みだった。


「つ……ッ」


思わず、おさえようとして、手が動かないことに気がつく。

わたしの手は、ばんざいをするような形で頭の上にひとまとめに括られていた。

手首には、冷たい鉄の手錠。

手錠から伸びた鎖は、ベッドのフレームに括り付けられていて……


「え……っ?」


なに、この状況?

どういうこと?


そこまで見て、やっと、自分がベッドの上に寝かされていることに気がつく。

目の前に広がっているのは、見覚えのない、露出した屋根の梁。


「ど、どこなの、ここ……?」


わたしは、たしか、カラ松くんに即効性の薬を飲まされて、意識を失ったんだ。

わたしをここに連れてきたのはカラ松くんだと考えるのが妥当だろう。

でも、ここは一体どこなんだろう?


かろうじて首をひねって辺りを見回すと、そこは、殺風景な小部屋だった。

部屋の中には、わたしが寝かされているベッド以外に何もない。


怖くなって、思わず身震いする。


???「……ああ、起きたんだな。さくら」


声がして、わたしは、そちらに目を向ける。

案の定、そこに立っていたのは、カラ松くんだった。


「カラ松くん……ここはどこなの? わたしをどうするつもりなのっ?」

カラ松「急かすな、さくら。ちゃんと1つずつ説明してやるよ」


そう言って、カラ松くんは、わたしの傍まで歩いてきて、ベッドの端に腰を下ろした。


カラ松「まず、ここがどこなのかという質問についてだが……ここは、俺たちの家の屋根裏部屋だ」

「屋根裏部屋……?」


そんな部屋が松野家にあったなんて……


カラ松「この部屋は、滅多なことがないかぎり、誰も来ない。事実、俺以外のブラザーたちは、小学生のころに立ち入ったのが最後だろう」

「そ、そんな……」

カラ松「だから、俺は、この部屋にさくらを連れてきたんだ。さくらが、俺から離れていかないように…」


カラ松くんは、わたしの腕をつかんだ。

その瞬間、ギシッ、とベッドが軋む。


カラ松「もう逃がさないよ、さくら……絶対に、離さない」

「からまつくん……っンン」


濃厚なキスで唇を塞がれた。

ぷつり、ぷつり、とブラウスのボタンをはずされ、胸元をはだけさせられる。


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