第9章 愛初〈 BL 初恋 未練 etc...?連載中〉
弟に、彼氏ができた。
で、今日とうとうお泊まりするらしい。
でも僕は、未だにーーー
僕は、弟がいなくなった廊下に立ち尽くしていた。ザワザワと、みんな教室で好きに過ごしている。
初恋の奴を忘れられない。
「おっ!ごめえん」
ドンッ!と"あいつ"がぶつかってきた。
声を聞く前に、気配で察した。
肩甲骨にごつりと、肘がぶつかったのだ。
「..いてぇよ」
振り向かない。
ジラジラと、背中が熱くなる。
「ぶつかるって分かったから、ぶつかる前に謝っといたよ」
例えば...
「あ、そう...」
もっと
「ごめんよ〜わざとじゃないんよ」
話したいのに
「分かってるから...」
話し...
「ほんと?機嫌悪くしないでねー」
...たくない
「大丈夫...だから」
その瞬間、そいつは目の前に、ぐるりと姿を現した。
「ばぁっ」
「.......」
今、この瞬間
黙ることしかできない。
満面の笑みで、フリフリと僕に手を振った。やっと僕はそいつの顔を見る事になる。
黒髪マッシュルームの、雰囲気色男。
ちょっと気を抜いたら、殴りたくなるような雰囲気。
「そんなに怒ってないみたいだね、じゃー」
それだけ残すと、さっさと他の友達のところにいってしまう。
...そう。
こいつが僕の...初恋の奴だ。