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【嵐小説】嵐色〜甘い味〜

第3章 矛盾の味


「か…ず…皆来るから…止めよ?」


途切れ途切れな言葉。


「ふーん、じゃあ皆来ないなら良いんだ」


それは皆が来ないのならしても良いと解釈出来る。


「え、違っ…や…」


「違わないでしょ?」


ツー…と指先で弱々しく首筋を下から上へなぞる。


「もっ…やめ…」


それに合わせ、ピクリと身体を震わせる。


そんなところも好き。


こういう雰囲気になると理性が邪魔をして素直になれなくなるところ。


自分が嫌なことでも拒否したら相手を傷つけてしまうかも、と遠慮してしまう優しいところ。


首がめっぽう弱くて感じてしまうところ。


人の痛みを分かるところ。


例を挙げたらキリがないけど、言葉じゃ表せないぐらい好きで好きで堪らない。


「なら俺の好きなとこ10個。

言えるまで続けるから」


可愛過ぎて、好き過ぎてイジメたくなる。


翔さんの口からちゃんと聞きたい。


こんな方法しか取れないけど、偽りなく教えて欲しいんだ。


俺のどこが好きなのかを。
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