第4章 私とミカエラ
私は寝ていた。ただただ寝ていた。
時計の針は1時20分を指している。
ガチャリ
ドアの開く音がする。
みやびは目を覚まさない。
「人間の臭い」
そう言いながらみやびに近付く。
ベットで眠っているみやびを見つけると、勢いよく飛びついた。
ガブリ
鈍い音がした。
私は痛みで目が覚める。
私の首筋に吸血鬼。
意識が薄れる。
視界がぼやけて誰だか分からない。
痛くて痛くてたまらないのに、嫌な気がしない。
むしろ、居心地がいい。
このまま血を吸われていたいなんて思うくらい。
だから、抵抗なんてしなかった。
そのまま意識を失ったのだろう。
気が付けば朝だった。