第4章 私とミカエラ
私はミカエラの部屋にいた。
広くもないけど狭くもない。
ミカエラ以外の人間、いや吸血鬼は入ってくることもなかった。
「ねぇ、ミカ、、私はあなたのこと覚えてないの」
ミカエラは悲しい顔をして言った。
「僕はみやびの家族だよ。僕たち家族はこの世界から脱出しようとした日、みやびと優ちゃんは逃げ出すことに成功したけど、他の家族は殺された。フェリドによって。だけど、僕は吸血鬼にされた。クルルという吸血鬼にね」
悲しい顔だったのに声は優しかった。
吸血鬼なのに嫌な気がしない。
それに家族なのは本当だと思う。