My important place【D.Gray-man】
第48章 フェイク・ラバー
「デロと一緒なのかなぁ?」
「お前は無理矢理やらされてるだろ。あんなオカマなんかと一緒じゃねーよ」
「そっか、そうだよね!ヒヒッ♪」
「ったりめーだろっ」
「………」
ゲラゲラと下品に笑う二人に、無言で六幻を構える。
───キンッ!
「ぅお!?」
「ヒィ!?!!」
突風のように切り込んだ神田の刃は、少年の持つ銃へと叩き付けられていた。
あっさりと断ち切られた銃身が、綺麗な断面図を見せて床に跳ね落ちる。
「げぇ!オレの銃が!」
「ヒ〜!何すんだお前!」
「「───なんつって」」
「!?」
銃身が切断された銃など、使い物にならない。
しかし驚愕から一転、同時に笑った二人は全く同じ動きで銃口を神田へと向けた。
ガチャリと自動でシリンダーが回る。
「装填」
「青ボム」
弾倉に青白く光る弾のようなものが詰め込まれる様に、クロウリーが前へ進み出た。
「(やはりか!)神田!気を付けろ!そいつらは───」
「「"凍てつく氷の惑星"!!!」」
「ノアだ!!!!」
ドン!と二つの銃口から飛び出したのは、一つの巨大な氷の玉だった。
銃口を失ったはずの銃から、尚且つ形の見合わない巨大な物質が飛び出したのだ。
重なるクロウリーの声に腕を交差させて防御の体制を取りながら、神田は目を見開いた。
「ヒャッホォー!」
「今度は命中ぅう!」
直接攻撃を喰らった神田の体に、びしびしと氷の刃が突き刺さる。
「のあ?ってなんだいッ?」
「あれも魔法じゃないみたいだけど、まさか新しい敵っ?」
「二人は下がっているである!あれが私達の本来の敵だ…!」
「ん?」
「ヒ?」
激しい剣幕で双子を制すクロウリーに、子供のようにはしゃいでいたノア達の目が止まった。
マスカレードマスクをしていない素顔のクロウリーを見た途端に、ぴたりと止まる二つの体。