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My important place【D.Gray-man】

第45章 10/31Halloween(番外編)



ふと目が向いたのは、尾と同じに獣化している二つの大きな三角耳。



(そういや耳も弱かったよな)



愛撫の度にぴくりぴくりと震えていた耳は、今は耐えるように伏せている。
そこへ手を伸ばした。



「きゃんっ」



さわ、と一撫ですれば雪から子犬のような声が上がる。



「んだよ、耳と尻尾で感じんのか。本当に犬っころになったんじゃねぇの、お前」

「ぁ…ッだって今、なんか敏感、なってて…撫でちゃ…っ」



リナリーやミランダに触れられた時は、不慣れでくすぐったさしか感じなかった。
中庭で神田に撫でられた時は、不思議と心地良さを覚えた。

しかし今は、そのどちらでもない。
耳の付け根に添えた神田の長い指が、獣の三角耳を撫でるようにして擦る。
それだけのことなのに、ぞわぞわと身震いするような感覚が雪を襲う。
人間時の耳を愛撫された時の感覚に似て非なるもの。

忽ちにぴんと立つ耳は震え揺れる獣の尾と同じ、雪の性感のバロメーターのようにも見えた。
獣の本能なのか、犬のように従順でわかり易い。
性感に敏感な姿に、神田もコクと生唾を呑み込む。



「いいんじゃねぇの。そのまま獣になっちまえよ」

「ひゃう…っあ、んッ」



はむりと獣耳を唇で挟めば、濡れた雪の金瞳が鈍く光る。
獣のように、本能に任せて快楽に溺れればいい。
散々濡らした秘部へと指先を潜らせれば、縋るように尾先が神田の腕へと巻き付き絡んだ。
なんとも器用な尻尾だ。



「ユウ…も、指でイクの、は…っ」

「なんだ?また口がいいか」

「…っ」



問えば、わかってる癖にと言いたげな目で訴えられ、首を横に振られる。
散々達した雪の体は既にでき上がって、神田を欲している。
わかってはいたが、彼女のその姿を目の当たりにすれば自然と口角も上がった。



「なら、何が欲しい。言ってみろ」



神田自身も限界だったが、敢えて問う。
ぴくりぴくりと快楽に浸る獣耳は、神田の声をしかと拾い上げた。



「っ…ユウ、のが、欲し…ぃ…」



獣の金瞳が鈍く光る。
艶やかに濡れて欲に染まる。



「じゃあちゃんとお強請りしないとな」

「…おねだり…?」



だが後一歩。
その一歩を誘うように促す。

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