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My important place【D.Gray-man】

第44章 水魚の詩(うた)



「でも…他の誰かが此処に来たら?」

「こんな夜中に来るかよ」

「絶対とは言い切れないでしょ…」

「来ねぇよ」

「その自信はどこから来るの」



それでも心配は尽きないのか、雪が退く気配はない。
…仕方ねぇな。



「今日は絶対に誰も来ない。そう約束してくれた人がいる」

「…え…」

「だから何も心配すんな」



ティエドール元帥のことを詳しく話す気はない。
そこでまた余計に元帥を心配して話は拗れるだろうし、大体俺がもう限界なんだよ。
はっきりと光に映し出される雪の体を前にして、ここまで晒されて、手を出すなって方が無理だ。

それに。
勝手な私欲に元帥を利用すんのは少し気が退けたが、今此処で雪に触れることは俺にとって大事なことのような気がした。

欲だけじゃない。
約束だけでもない。
体同様、裸になってくれた雪の心を包む為に。



「今は俺だけ見てろ」

「っ…ぁ、」



心だけじゃなく体でも、ちゃんと繋がっていたい。

胸に顔を埋めて、火傷の上に舌を這わせる。
ぴちゃりと胸の間を舐め上げれば、雪から微かな鼻にかかる甘い声が上がった。

ズク、と体の芯が疼く。
やっぱり雪相手だと、俺の理性はこうも簡単に脆くなるらしい。









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