第7章 特別指南 1
ふわりと身体を浮遊感が包む。
抱き上げられて洗い場の床におろされる。
与えられた快感に息が少し上がってしまった。
「これは……裸よりも扇情的かもしれないな……」
どこか感嘆の響きを含んだ藍染隊長の声。
こっちを見て固まっている。
何の事かと見下ろした身体に濡れた襦袢が纏わり付いている。
薄い布地はその下の肌の色が透けているし、張り付いて身体のラインがくっきりと露になってしまっている。
「っ!やっ……見ないで下さい。」
手で隠すがあまり意味はない気がする。
藍染隊長が近づいてくる。
逃げるように後ろに下がる。
一歩、一歩下がるがついに背中に固い壁が当たってしまった。
「さぁ、もう逃げられない。」
身体の両側に手を付かれ、逃げ場を失う。
目の前に藍染隊長の身体……
同じように濡れた襦袢を纏うそれは、私なんかよりずっと扇情的だ。
思わず見惚れてしまう。
厚い胸板と官能的な腰、下肢の中心の布は押し上げられ膨らんでいる。
こ、これは……
話には聞いたことがあるような……
初めて意識する 男性のそこ。
一気に熱くなる頬と泳ぎまくる目。
クスリ、笑いながら藍染隊長が私の顎を捕らえて目を合わせる。
「顔が赤いよ。男の身体を見たことは?」
ふるふると無言で首を振る。
合わせた目が情欲の色に染まっている。
昨夜見た、私に欲情するこの方の男の顔……
惹きこまれる様に身体に火がついた。
「君は着痩せするみたいだね。」
ゆっくり下から押し上げるように乳房に藍染隊長の手が這う。
「んっあぁっ……」
それだけで身体がゾクゾクと鳥肌が立つほど気持ちいい。