第11章 11章
赤葦side
光「おい、あかあし!
ほんとに奈々に声かけてかねーのかよ?」
赤「木兎さん寂しいんですか?」
光「赤葦はさびしくねーのかよ!?」
赤「まぁ寂しいですけど」
さっきからこの会話ばかり繰り返している
俺達が学校に行っている間に帰るならもちろん声をかけて行った方がいいに決まってる
けど、奈々と今話して
学校に行ける自信もなかったし
絶対もっと離れたくなくなるから起こしたくなかった
光「まぁいいけどよー、後悔すんなよ?」
後悔って……
光「あ、やべぇ!
俺今日教科書取りに一回家帰るんだった!
五分くらいしたらまた来るからちょっと待ってろよ!」
そんなことを言って部屋を飛び出す木兎さん
気を使ったのか本当に教科書を忘れたのかはよくわからないけど
いま俺は奈々と2人きりだ
だからといって何かしようとは思わないけどね
俺は奈々の寝てる顔を見る
昨日も見たけど相変わらず可愛い
奈々のほっぺをさわる
こんな顔部活の大会の帰りのバスとかで
ほかの部員に見せたりしてないよな
そんな馬鹿なことを考えてしまう
ああ、こんなことしてる場合じゃなかった
俺は奈々の部屋にあった
彼女のノートを一枚破いてそこに文字を書く
木「あかーし、そろそろいくぞー!!」
そんな声がしたから聞こえてくる
赤「はい、今行きます」
こんな大声で話してても起きないんだから、奈々ってすごいと思う
別に寝起き悪いわけじゃないのにな
赤「じゃあ、奈々いってきます」
光「結局奈々どーしたの?」
赤「寝てますよ」
光「え!?起こさなかったの!?」
赤「寝顔可愛かったんですよ」
光「赤葦いきなりデレるのやめて!?」