第6章 6章
そう言った京治は
なんだか寂しそうだった
え……
京治と光太郎と元通りになるまでは
笑えてないのは気づいてた
けど、2人といるのは楽しかったから
てっきり笑えてると思ったのに
全然そんなことなかったんだ
『ごめん……
今度会う時には
めっちゃ笑顔が似合う女の子になってるね!
でも二人といて楽しいと思ったのはほんと!
うまく笑えなくてごめん』
赤「もし今度あった時笑ってたら
なんか悔しいけど」
「え、なんで??」
赤「いや、こっちの話
木兎さんも奈々が笑ってないことは
気にしてたから
それは伝えとこうと思って」
はぁ、光太郎に心配されるほど
酷かったんだわたし
『ありがとう
じゃあ、そろそろ行くね!』
赤「うん、付いたら連絡して」
『うん、見送りありがとう
ホントは嬉しかった
光太郎には謝っておいて、嘘ついたこと』
赤「木兎さんすごいしょぼくれそうだけど」
『そうだね
でも、光太郎って梟谷のエースなんでしょ?』
赤「うん、一応全国で五本の指に入るスパイカー」
すごいなぁ光太郎
『わたしがいろいろ止まってる間に
ふたりはすごい進化してたんだね
光太郎がね
おれが気持ちよくスパイクを打てるのは
赤葦のおかげだ、ってよく言ってたの
だから全国でも通用するエースの光太郎と
そのエースを支える京治
なにより2人とも優しくて
私を支えてくれた
そんな2人と小さい頃からずっと過ごせてよかった!
ほんとに大好き!
じゃあ行ってきます!』