• テキストサイズ

【黒バス】夢の中で【R-18】

第14章 家族





『…あ…そうなん…だ…』

「梓がまだ幼稚舎のときに病気でね。今水崎の家に住んでる“お母さん”は父さんの再婚相手の静香さん。母さんが亡くなってから二年後に再婚した相手だよ。しかもそれがデキ婚。その子が一応俺らの弟の翼。今確か6歳?7歳だったかな?」

なんとなく先のよめる展開になってきた。

「再婚したけど梓は中々静香さんに懐かなくてね…まだ小さかったし…この人はお母さんじゃないって言っていつも父さんを困らせてたんだ。だけど次第に梓は父さんに対しても悪態をつくようになっていってね…そのときなんでそんなことするの?って俺聞いたんだ。そしたら“お父さんはお母さんを嫌いになって忘れちゃったんだ、きっと梓とお兄ちゃんのことも忘れちゃうよ。お兄ちゃんはお母さんと梓のこと忘れないで”って。俺も小さかったけど梓がそう言ったのははっきり覚えてる。…まぁ静香さんにとっても俺らの存在は気に食わなかったんだろうね。自分には父さんとの息子がいるのに実際水崎の後継者は長男の俺だから。父さんの前では俺らのこと可愛がるけど父さんがいなくなると無視。だから俺らは家政婦さんとかに助けられていつも生活してた。」

想像した通りに話が進んでいく。ベタすぎて昼ドラにありそうな展開だな、と思いつつ実際にそういう家庭があることに驚いていた。
兄の話はまだ続く。

「梓が小学校に上がってからもその環境は変わらなかった。静香さんはあまり育児をしない人でね…父さんが出掛けたあと翼を家政婦さんに預けるといつも何処かへ出掛けてしまう。そんな中梓が翼と遊んでた。梓は翼のことは可愛がっていたからね。梓がちょっと目を離した隙に翼が家政婦さんが用意したポットを倒してしまって…翼は軽い火傷ですんだんだけど…帰ってきた静香さんに梓が怒られたんだ。口だけじゃないよ、手をあげられてた。そこに父さんが帰ってきてそれを見て…翼の心配だけをした。梓にはすでに静香さんに手をあげられてるのにさらに手をあげて怒ったんだって…。」


/ 157ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp