第16章 審神者の帰還
空を飛ぶこと数時間。
どうやら、サキュバスの女王は事情を知ってるらしく、早く馬車へ乗るようにと催促をしてくる。
僕は、案内された馬車に乗り込むと、見慣れたパーティーメンバーが揃ってた。
「遅い、寄り道する時間はないぞ」
「まぁ、そう言わないで。ちょっと援軍の準備をね」
「乱戦になることは、間違いないでしょう。援軍は大切ですよ」
そうして、女王も乗り込んできて準備完了。
僕らは、天珠の宝玉と吸血鬼を救出すべく、戦場へと向かった。
その途中、ばっちりとラファエルたちの姿が見えた。
どうやら、天使は飛ぶんじゃなくて、ペガサスを乗りこなすらしい。
そして、ウリエルさんを守るような陣形。
ウリエルさんの横には、ミカエル。
そして、白い神に白い髭のおじいさん。
このおじいさんが、全能神だろうな。
ちなみに、ペガサスの移動距離はかなり早い。
気がつけば、見えなくなってるし……。
「まず先に、チュートリアルへの入り口を確保するんだ。恵ちゃん、君が頼りだからね。天使以外の種族だと、宝玉はペナルティが発生するから」
「うん、わかってるよ」
それ以上に、先に行った援軍さんが心配。
上手くお祭りって感じで対応してくれるといいなぁ。
で、でもラファエルとか、無理そうだー。
あー、頭痛い。
呼ばなきゃよかったかなー?