第16章 審神者の帰還
実のところ、鶴丸はパソコンで水没庭園の情報を調べてるそうだ。
匿名式巨大掲示板にて、種族争い関連について載ってあった。
それと同時に、プレイヤー側の一部の悪魔が、プレイヤーの吸血鬼を捕まえては仲間の悪魔(NPC)に引き渡す行為も始めているらしい。
そのせいで、救済願いの書き込みが多く書かれていて、入り口だけでLv50くらいの敵がうじゃうじゃ居たらしい。
救出するには、それなりのレベルがいるってことか。
流石に、これはマズイぞ。
「優ちゃん優ちゃん、悪魔側にプレイヤー吸血鬼が捕まってるんだけど、これどうしよう?」
「プレイヤー側でどうにかできない?」
「一番弱い敵がLv50で、しかもうじゃうじゃ居るよ」
「あぁ、どうも無理そうだな。パーティー組んで突撃したやつらが居たらしい。最初は、囮を使って突破したとか。でも、奥に進むと、Lv100の奴らが見張りしてて、しかも道は狭い。助け出すのは不可能だそうだ」
「えぇー? プレイヤーがそんな行動するなんて、把握してなかったな……」
「一部、VIP掲示板の人達は、そういう一般にプレイヤーを追い込むことが好きなプレイヤーだから」
そうそう、ネットゲームでも一般人と匿名掲示板VIPの住民とで対立が生まれてる。
VIP掲示板の連中は、大体連携がかなり取れてて強者揃いで、情報を調べる能力にも長けてる。
なんていうか、ものすごく厄介な人達だ。
そういう人種が居る場合、取るべき方法はただ一つ。
「優ちゃん、プレイヤー吸血鬼を牢屋に入れてる悪魔のリスト作って。全員狩りに行くよ」
「姉ちゃん、狩ってどうすんの?」
そうか、それだけじゃ彼らは止めらないんだ。