第16章 審神者の帰還
ここは、女の子の淫魔、サキュバスの巣らしい。
可愛い女の子たちが、岩場の影からちらりちらりとこちらを伺ってる。
「ね、ねぇこれ、倒しにくいよ」
「そう言っても、乗り越えないと強くなれませんのよ?」
「まぁ、そうだねぇ」
うーん、って暫く天使さんが考え始める。
考えたって、子どもと戦うことはきついよ。
「貴方たちー、このお兄さんたちに勝てば、一回だけエッチさせてくれるらしいわよ?」
「ほんとうっ?」
「わぁ、どのおにいさんにしよう?」
「そこの、ぴんくのおねえさんはだめなの?」
「この子に手を出したら、容赦しませんわよ」
嫌そうな顔をする長谷部と鶴丸。
でも、倶利伽羅は無表情のままだ。
「あ、ごめん。僕はクリエイターだから、参加できないよ」
そうだね、みっちゃん戦えないもんね。
「いったいいちでいいの?」
「――構わない。さっさと来い」
やる気満々の倶利伽羅が、ガチャリを武器を握りしめる。
「あら、面白い戦いになりそうね?」
「僕らは、外野が手を出さないか見張っておくよ」