【暗殺教室】オープニング撮影、アフレコ撮影でのE組
第1章 青春サツバツ論
殺せんせー「みなさん素晴らしいです!」
歌い終わり、殺せんせーはラジカセをカチッと止めた。
余程嬉しいのだろう。
磯貝「でも、やっぱり少しバラつきがあるな…」
前原「ま、最初はこんなもんじゃねーの?」
前原くんは後ろに手を組みながら言った。
茅野「うぅ~…正直自分のことで精いっぱいで回り見てる余裕なかったよ…」
潮田「確かに茅野、すっごくガチガチだったよね」
赤羽「そういう渚くんもガチガチだったよね」
潮田「うっ…」
カルマくんはガチガチどころか殺せんせーにたまにナイフを振るほど余裕があった。
殺せんせーは顎に触手をついて「ふむ…」というとふと顔を上げた。
殺せんせー「磯貝くん。君はサビに入るときのタイミングが1拍ほど早いです。次は1拍置いてから歌いましょう」
磯貝「あ、はい!」
殺せんせー「前原くんは―――」
殺せんせーは次々と適切な指示を入れていく。
(さすがだな…)
僕は改めて殺せんせーの凄さを実感した。
殺せんせー「さぁ、もう1度通してみましょう!」
僕らはそれぞれアドバイスをもらい、目の色が変わる。
殺せんせー「では行きますよ」
そういうとラジカセのボタンをカチッと押した。
メロディーが流れ、僕らは一斉に息を吸った。
『せーいしゅーんサツバツろーん!』
全員の声が揃い、気持ちが揃った気がした。
そして歌が歌い終わり、全員が息を漏らす。
前原「結構いい感じだったよな!!」
磯貝「ああ!さっきよりはいい感じだったな!」
2人は喜びを分かち合うように肩を叩き合っている。
潮田「これも全部殺せんせーのアドバイスのおかげですね」
茅野「そうだね!」
僕らは殺せんせーに向き直り、感謝の眼差しを向ける。
殺せんせー「いえいえ、やったのは先生ではなく君たちです。感謝されることなど何もありませんよ」
赤羽「それに、これで終わりじゃないんでしょ?」
磯貝・前原・潮田・茅野「「「「え?」」」」
殺せんせー「さすがはカルマくん。鋭いですねぇ」
赤羽「当たり前じゃん。だってこんなに気合入れてんのにこれだけとか…ねぇ?」
茅野「確かに…」
殺せんせー「カルマくんの言う通り、今度は歌詞ごとに歌う人を決めます。ですがそれはまた後日。今日は解散です!」
そういうと殺せんせーはマッハで校舎から出て行った。