第6章 アドミッション
『・・・・・・・・・は、辞める???』
「はい」
『え、辞めるって・・・HAYATOを?』
「はい」
『・・・どやって?』
「それはあれですよ、早乙女さんに一言物申すんですよ」
『それってなんか‘どうぞ退学にしてください’って言ってるようなもんじゃね?』
「じゃあどうしろと言うんですか。
貴女が改心させたんですから責任取ってくださいよ」
『ここでまさかの逆ギレ?!
そして言い方・・・』
一ノ瀬くんがHAYATOだと知ったその翌日。
私は朝っぱらから一ノ瀬くんと一緒に歩いていた。
昨日あんだけ泣いてたし、少しは丸くなったかなーと思ってたさっきまでの私にバックドロップを決めてやりたい。
なんだよ、丸くなったどころか四角から三角になってんじゃん。さよなら三角また来て四角、じゃなくてさよなら四角また来て三角!
で、話を戻して。
朝っぱらにLINKで呼び出し食らってやって来てみれば「今日、HAYATO辞めます」宣言。・・・えええ。
『ちょっと一旦落ち着こう?
早乙女学園長もまだ来てないかもだし・・・』
「失礼します、一ノ瀬です」
「はい、ドウゾー」
『(バリバリ来てた・・・!
スタンバってたよこの人!)』
なにがフラグクラッシャーだ。
私がフラグをクラッシュする前に早乙女学園長がフラグすら立ててくれないぞ。
凛とした表情の一ノ瀬くん。
私は渋々ついて行った。
「Good morning、Mr.一ノ瀬にMiss.東椰。
・・・して、今日は何用デスカ?」
「・・・・・・学園長、今請け負っている仕事をもって・・・私はHAYATOを辞めます」
「・・・・・・オーウ、笑えないジョークですね。
ユーがHAYATOを辞める、と言いましたか?」
「はい、辞めます」
「・・・・・・本気か?」
>>>>さおとめ の きゃら が かわった !
心羽 は どうする ・・・ ?
ってテロップ流してる場合じゃない!
さ、早乙女学園長がテンション低くしてる・・・!
一ノ瀬くんは慣れてるのか何も言わない。・・・うん、私も何も言わないでおこう。