第5章 スマホアプリ
言いたい事が伝わってくれたらしく、一ノ瀬くんはハッとなって咳ばらいを一つした。
「・・・失礼」
『ん、別にいーよ。HAYATOの歌は・・・まあ街のCD屋にでも行って聞いてみる。
・・・そう言えば、なんで先生達は男子達だけ呼んだの?』
「あ、そうそう!
実は・・・」
「一十木。
口外するなと言われたばかりだろう?」
「??
え、なになに?女子にはヒミツってわけ?」
「ごめんなさい、林檎せんせぇ達に怒られちゃうので言っちゃダメなんです」
『ふーん・・・んじゃいーや』
「諦め早いなお前・・・。
・・・、っと・・・そうだ。なあ東椰、お前ってLINKやってねーのか?」
『りんく?』
男子達だけのヒミツってのも気になるけど、今日は話題の尽きない日だね。
来栖くんが聞きなれない単語を言い出した。
「LINKと言うのは、スマホで気軽に通話やメッセージ送受信が出来るアプリですよ。最近ではLINK内で様々な機能も追加されました。
・・・と言うより東椰さん。貴女スマホはさすがに持っているのでしょう?」
『さすがに持ってるよ。
主に音楽データとかしか入れてないけど』
「えっ、聞きたい!」
『また今度ねー』
「・・・ねえレディ、凄く今更な感じがするんだけど連絡先を交換しないかい?」
>>>>じんぐうじくん が れんらくさき を きいてきた !
コノハ は どうする ・・・ ?
→(*´・ω・`)
→怪しむ
→だが断る
「ふむ・・・そうだな。
神宮寺の言う通りかもしれん。仮パートナーである以上、連絡先の1つを知っている方がいいだろう」
「そうですよ〜。
友達になれたんですし、音楽もいいですけどたまにはお茶でもしませんか?」
「あっ、それいいね!
俺心羽とカラオケ行きたい」
「カラオケか・・・そう言や最近学校で忙しくて行ってないよな。あー、たまにはショッピングしたいぜ」
「・・・カラオケはともかく、私もバイトで学校に来れない日がたまにあります。それにもし貴女が病欠した時に連絡先を知らないとみんなが心配しますし・・・これを機に、どうですか?」
あ、テロップ意味なかった。
このみんなからの期待の視線、防ぎようがない。