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音符のみつけ方

第4章 パートナーデイズ


『あれ、まだ来てないや』






放課後。

私はもはや慣れた陰口やら視線を浴びながら第一レコ室へとやって来ていた。
・・・え、慣れたってどう言う意味か?

そりゃあんた、あれだよ。
容姿がそこそこ(しかも前髪長い根暗チックな女子)なのに我らが早乙女学園のプリンス達の仮パートナーに選ばれた小生意気な女子生徒。それが私。


えーと、ちなみにプリンスってのは王子様並のルックスでアイドル的存在の仮パートナー六人のメンバー。・・・アイドル目指してるんだから〝的〟って言い方は失礼だと思うけど。
とにかく、何を隠そう私東椰心羽は登校初日の自己紹介の時から仮パートナーを組んだ今に至るまでずっと浮いた存在なのだ。ふはははは、マジ勘弁。



取り敢えず私が彼らを誑かしただのコネ使っただのムカつくだの・・・どっかのありきたりな夢小説もビックリなありふれた陰口ばっか。
どうせ陰口叩くなら清々しいくらいに周りから嫌われそうな内容にして欲しいもんだよ、まったく。


がちゃっ


「あ、心羽ちゃん!
お待たせしました~」

『四ノ宮くん。
私もさっき来たばっかだし、そんな待ってないよ』

「そうなんですか?
でも、本当は昼休みに打ち合わせする予定でしたよね。僕、どうしても心羽ちゃんにプレゼントしたくて」

『プレゼント・・・?』






ふわりと柔らかな笑みを浮かべて四ノ宮くんは持っていたカバンからヒヨコのキャラクターがデザインされている小箱を取り出した。

なんだろう、と四ノ宮くんが開けた箱の中を覗いてみた。


・・・そこには言葉で表すには文字数が足りなくなる見た目のものが。






「ふふっ、クッキーです。
心羽ちゃんに食べて欲しくて作ってみました」






クッキー、だそうです。
このお日様みたいな笑顔を浮かべる青年お手製のクッキー。・・・・・・外見に難あり。

もしやこれはあれなのだろうか。
・・・ダークマタry。
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