第3章 オーバーフロー
「えっ、じゃあこの子が歌が超上手いって女子!?」
「ああ、現に俺は東椰の歌を聞かせてもらった。
今までに無い感動を覚えたぞ」
「・・・聖川さんが私と同じ曲を聞いたのかは解りませんが、作曲と歌唱力は確かですよ」
「この子が真斗くん達が言ってた女の子なんですね。
わぁ・・・なんだかふわふわしててパンダさんみたいです!」
「パンダってお前・・・。
けど、こうやって話すのって初めてだよな。授業以外だといつの間にか居なくなるしよ」
「ふふ・・・彼女は彼女なりに忙しいのさ」
『・・・・・・早乙女学園長、今日の合同授業の説明を求めたいっす』
ガヤガヤしだした彼らから注目の的になり始めて、それを回避したくて早乙女学園長に説明を求めた。
早乙女学園長は私の言葉に待ってましたと言わんばかりの表情をした。
・・・聞いて欲しかったんだ。
「フフフのフ・・・よくぞ聞いてくれマシタMiss.東椰。
今日ユー達にやってもらうのは・・・・・・・・・」
「・・・やってもらうのは、?」
「ずばり、チキチキ楽譜探しゲェェエエム!!」
たっぷり間を開けて早乙女学園長が高らかに叫んだ。
・・・チキチキの意味。
「が・・・楽譜探し、ゲーム?」
「そうデース。
ユー達には、楽譜を探してもらいマス。楽譜の隠されている範囲は本校舎から湖まで。
所々に隠し場所のHINTが書かれた紙を貼っつけときマシタので、そのHINTを元に探してクダサーイ」
「しつもーん。
もしその楽譜を見つけたら、どうすればいいんですか?」
「フフフ・・・先程の会話をrememberしてみまショ」
『・・・・・・?
先程って・・・』
「・・・なるほど。
見つけたら彼女に歌ってもらうという事ですか」
思い出すの速いね一ノ瀬くん。
て言うかそれって無理じゃない?
さすがに音符並べられただけの楽譜じゃ歌詞思いつかn「ちなみにその楽譜はMiss.東椰が手掛けた曲デスノデ」・・・なん・・・だと。