藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第19章 ♡Story43♡ 招待状
部屋に戻り荷物を整理した太輔は封筒の中身を開けた。
「特に宛先も書いてない......一体誰からなんだよ......」
半信半疑で中身を開けていくと何やら招待状のようなものと手紙が2枚、入っていた。
「......?」
太輔は手紙を1枚、開いた。
手紙を読んでいくと......
「っ!?」
(どういう、ことだ......)
手紙には衝撃的な内容が記されていた。
“本日を持って、玉森百合との婚約が決まった。”
“1週間後の○○日、有栖川本家にて婚約披露宴パーティーを開催する。”
“是非とも参加して下さるようここに記します。”
“有栖川雅”
「っ婚約って......どういうことだよ......」
手紙は雅から送られていたものであり、
内容は、百合と雅の婚約が決まりその一週間後に開かれる
パーティーに招待したいという内容だった。
「っ百合......」
(百合......どういうことだよ......)
手紙を握り締める太輔、なぜこのような事態になっているのか見当がつかなかった。
そしてその手紙は、
他の人達にも渡っていたということを太輔は知る由もなかった。
「っ......もう一枚はなんだ?」
内容を理解できない太輔、だがもう1枚の紙も取り出した。
“太輔へ”
「っ百合......?」
俺のことを下の名前で言う奴はかなり限られてくる。
それで一番自然なのは百合だ。
しかもそのやわらかい字は百合の文字のようにも思えた。
太輔は再び手紙に目を向けた。