第5章 やっぱり!
話は戻り、理一とは二人で照れくさそうに手を繋いでいる。
「。僕の頬、つねってくれないかい?」
『へ?』
「だって、こんなドラマみたいな話、夢かと思うだろ?」
『…ふふっ、確かに』
思わず笑いが溢れる。すると、は理一の横顔に近づき、頬にキスをした。
『これでも、まだ夢?』
からかうように、顔を覗きこんだ。
「…。こんな事を聞かれるのは、嫌かも知れないけれど…キスとか、した?」
『…どうだと思う?』
「僕が初めてなら、嬉しいけど…スゴく慣れてる感じがするから…」
肩を落とし、に聞いてきた。もそれに、ハッキリと答えた。
『…付き合った人はいるけど皆、理一と重ねてて…でも、違ったの。理一に隠し事するの嫌だからハッキリ言うね?』
理一の耳元に、口を近づけて呟いた。
「っ!?……本当に?」
『ダメ?』
「どうしよう…嬉しくて、顔が…緩む…」
(理一が全部、初めてだよ)