第2章 全員集合
「の、希!?」
真「すごい冷や汗…貧血だわ」
しばらく横に寝かせると希は目を覚ました。
体を起こし、みんなの顔をみる。
ごめんと謝ろうとした時だった。
絵里は希に抱きついた。
絵里の目にはたくさんの涙。
大きな瞳に溜まった涙。
溢れそうで溢れない。
そんな絵里の瞳は美しい。
きっと、真姫が全部話しちゃったんだ。
この貧血だってきっと妊娠のせい。
絵「希が話せるようになるまで待つから」
絵里は希の耳元でささやいた。
真姫は何も言わなかったようで、
ただ、希が話すのを待ってあげて、と。
希の瞳も輝いて、全部話すよと泣き叫んだ。
こんな希を見たのは初めてだった。