第18章 喧嘩は外でやりましょう(柳生編)
沖「かつては将軍家の指南役をおおせつかっていた程の名家。天人が来てから剣術は零落する一方だというのに、未だその華麗なる技を学ぶため門を叩く者も多いとか」
沖「これの次期当主たるが柳生九兵衛。小柄なガキみてーなツラした野郎らしいですが、とんでもねェ神速の剣の使い手で柳生家、始まって以来の天才と呼ばれてるらしいです。」
『・・・へえ~・・・』
う~ん・・・案外わかりやすかったかも・・・総悟って頭よかったんだ・・・
沖「俺ァ、しょせん坊ちゃんが習う道場剣法。実戦じゃ俺達の方が上だと思ってましたがね」
沖「どうにも、俺達の田舎剣法じゃ、シティー剣法には、かなわねーらしい」
う~ん・・・これは、トシを怒らせようとしてるのかな?イライラしてるのが顔でわかる。
沖「剣も色恋も・・・幼なじみの許嫁ときちゃあ、近藤さんの出る幕はねーや」
土「総悟。近藤さんナメんなよ。今回の見合い、近藤さん見事あの王女、口説きおとしたんだぞ。なんだかとくわからねーが、タフな所が気に入ったってよ。やればできるんだよあの人は。」
沖「・・・するってーとなんですか。このままいったらあのゴリラが俺達の姐さん」
『え~・・・絶対嫌なんだけど』
ゴリラに姐さんって・・・何か辛くない?
『・・・新八君のお姉さん・・・お妙さんだっけ?泣いてたんでしょ?』
土「ん?誰に聞いた?しらねーけど・・・」
『銀時』
土「ああ・・・あいつも居たらしいな」
『・・・泣いてる女の子・・・ほっとけないんだよなぁ』
沖「・・・まさか、乗り込むんですかィ?」
土「やめとけ、面倒なことになる」
『でも、少なくともお妙さんは来てほしいと思うけどなぁ』
土「そんなのわかんねーだろ」
『わかるよ~・・・男にはわからない気持ちって女にはあるんだよな・・・』
沖「瑠維?どうしたんですかィ?」
『それに、お妙さんに惚れてる人はもう行ったみたいだけど?』
私はそう言って外を指さした。そこには走っていく近藤さんの姿があった。