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苦しみの中の幸せ〔銀魂 土方おち やや逆ハー〕

第13章 魂は見えない・・・はず



山「・・・・しても・・・・すかね?」
沖「・・・・・まえ・・・・・ベル・・・・だろぃ?」
土「・・・るせぇ・・・・きるだろ!!」

人の声で私は目覚めた。
目を開けて一番最初に見えたものは、真っ白の天井と、三人の声の主達だった。

『ここは?』

独り言とも思えるぐらいの小さな声は土方さんが拾ってくれた。

土「起こしちまったか?」
沖「・・・起きないといけなかったんじゃないんですかィ?」

起きないといけなかったって・・・何が?
私、寝てたの?ていうか、何してたっけ?

ああ、そうか。私、大量出血で・・・
・・・・大量出血!?
ここどこ!?天国!?三途の川渡っちゃったの!?

山「瑠維さん、ここは病院ですよ」
『え?また・・・心の声・・・言っちゃって・・た?』
山「いや、何か顔がそんな感じだったから」
『死んでない?』
山「死んでませんよ?ほら、あったかいでしょう?」

そういってジミーは私の手を握った。
ほんとだあったかい・・・
って、ジミー!?あんた地味のくせになかなかやるな!?

山「あ!!すみません!!手ぇ、いきなり握っちゃって・・・」
沖「ほんとですぜぃ。普通ならここで斬り殺すんですがねぇ・・・」
山「わああ!!すみません!!」
土「お前ら!!ここ、病院だぞ!?うるせえよ!!」

いやいや、土方さんの声が一番でかいから・・・

『ちょ・・・・待って・・・・笑わせないでぇ・・・
ハハハ・・・お腹が痛い・・・』

口につけていた酸素マスクを取り、笑った。
まあ、十分呼吸できるから大丈夫だよね?


それから、私は一週間入院した。
銀時は毎日来てくれた。
銀「真選組には言っといてやる」
とか、言ってたけど・・・変なことしてないよね?
沖田君は毎日仕事をサボりながら来てくれた。
土方さんはだいたい三日に一回、一人で、果物を持って、お見舞いに来てくれた。鬼の副長とか言われてるけど、喋ってみると案外優しい人だった。
話すときに、土方さん、といいにくそうにしていたら、
「トシでいい」と言ってくれた。
なんか、少しうれしかった。
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