第11章 恋が始まる夏祭り
先週の昼間、神楽が酢昆布を駄菓子屋さんに買いに行った時にたまたまサボりをしていた沖田に会ったのだ。
「げっ!? 沖田!?」
「あ、おー、チャイナ」
そのまま、なんとなく2人は公園のベンチに座った。
「お前も飽きないアルネ。そんなに仕事サボってると、銀ちゃんみたいになるアルヨ?」
「へっ、俺ァ、旦那を尊敬してるんでィ。旦那みたいになれるなら本望でさァ」
「……そうアルカ」
「それより……」
沖田は神楽を見て鼻で笑った。
「チャイナ、また同じ服を着てるんですかィ?」
「はァ!? これは昨日と模様が違うアル!」
「そうですかィ」
沖田はため息をついた。
「いつまでもそんなゴリラみたいなナリしないでたまには浴衣でも着てみたらどうですかィ? ま、あんたが着てもどうせ“お粗末様”でしょうがねェ」
「な、なんだと!?」
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