第13章 はじまる
白川側
『僕は決めたんだ。2人のために世の中を怪異から守る事』
凍「わかっています。それでも今井様がおっしゃっていたので申しただけです」
『それに今から僕が大学に行きいと言っても』
凍「お二方は反対派しませんでした。むしろ行って欲しいとの事です」
『?』
凍「あなた様は1度しか高校生になった事しかなく、高校3年の春でこの世を去りました。けど、今なら彼らと一緒に大学生になれる可能性があります」
『......』
凍「私は勿論。電真と火真、優馬様や今井様も行って欲しいと願っています」
『最後に決めるのは僕だよ』
凍「わかっております」
『......考えるよ』
凍「わかりました。ご無礼をお許しください」
そう言い残すと姿を消して部室から出ていく
『はぁ......』
部室のベンチに腰をかけてた
確かに大学には行ってみたいと思った
だけど、そのためには学費を払わないと行けない
あの2人、雷地と炎方を行かせるのであれば
十分にお金は足りている
それだけ命を賭けてきたからな
だけど、僕も含めて3人になると話は変わる
入学金が足りても、次の授業料が払えない
僕らは3人で自給自足をしている
3校から平均した距離のアパートで暮らしている
アパートのお金も払うとなるとこれも厳しい
『さて、どうしようかな?』
僕は立ち上がって外に出る
もう少しで10月
日差しは少しだけ和らいでいるようだ
僕は夏を暑いとは思わないし、冬も寒くない
それはこの力のせいで体温調節が異常になっているからだ
『こいう時は便利』
だけど、普段から怪異に狙われているのには
『不便だね。クス』
などと、今更な事を考えて学校の校門に向かう
校門には何やら人影が見えた
スカート穿いているみたいだから女子生徒かな?
5人か
などと思い隣を素通りした
女1「ちょっと待ちなさいよ」
誰に言ってるんだ?
女1「あんた!待ちなさい!」
腕を急に掴まれた
『何?』
女1「少し用事があるのだけど?」
『僕はないよ、じゃあね』
腕を振り払って帰路へ
女子生徒は僕の目の前に立ちはだかった
女2「すぐに終わるから!」
『はぁ~』
最近は溜息が多いな~
などと考えている内に拘束された
なんか両手が後ろで縛られているしね