第2章 負けず嫌い【月島 蛍】
(蛍のやつ〜///)
私は赤い顔を誰にも悟られないよう
伏せたり
教科書で顔を隠しながら
授業を受けていた。
音が小さめになるよう、
授業中はローターの振動を
1/5にしてくれると
約束してくれた。
倉庫の中でー
「バレて僕が
そんな変態プレイを楽しんでるとか
噂立てられたくないしね?」
なんて、余裕の笑みを浮かべる
我が彼氏、蛍様。
『理由が納得いかない!』
何か反論すると
「うるさい…」
カチッ
5/5までメーターを上げられる。
『ひぁぁっん//』
ガシッ
足に力が入らなくなって
蛍に捕まらないと立てない始末。
「…//」
『絶対…勝ぁ、つ…っぅ//』
現在ー
(…///
あー、自分でも顔が赤いのが分かる。)
よし、風邪気味ってことで
保健室にでも逃げ込むか…
ピロン
すると蛍からLINE。
《保健室でサボったり、
女子トイレ籠るのも禁止ね》
え、心読んでる!?
私は廊下やベランダをパッと見て
背後に蛍がいないことを確かめた。
(い、いないよね…
びっくりしたぁ…)
ほっと胸を撫で下ろしていると、
クラスの男の子が、
「□□、
顔超赤いけど大丈夫?」
と、突然話しかけてきた。
一瞬動揺したが、
『あ、うん。
大丈夫…
ちょっと熱っぽくて…』
私は額に手を当てて
作り笑いしてみせる。
笑顔を作る余裕が
無くなってきてる…
クラスメイトは
「…///
お、お大事にな!」
と、明らかに顔を赤らめて
捨てゼリフを吐いてどこかへ行った。
(私…なんか、おかしいのかな?)
とにかく早く終わってくれぇ〜