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【暗殺教室】ドSカルマくんとの暗殺生活

第11章 『プロ』として


「私は仕事上、必要な時そのやり方で新たな言語を身につけてきた。だから、私の授業では外国人の口説き方を教えてあげる。プロ直伝の仲良く会話のコツ。身につければ実際に外国人と会った時、必ず役に立つわ」

「受験に必要な勉強なんてあのタコに教わりなさい。私が教えてあげられるのはあくまで実践的な会話術だけ…」

「もし、それでもあんたたちが私を先生だと思えなかったらその時は暗殺を諦めて出て行くわ…そ、それなら文句ないでしょ…あと…悪かったわよ…色々と…」

ビッチ姉さんのその言葉は演技とはほど遠いもので、心からそう思っているのだということが伝わってきた。

頬を赤らめながら謝っているビッチ姉さんは昔小学校で見た素直になれない男の子が女の子に謝っていた情景を思い浮かばせた。

その時、ビッチ姉さんと目が合った。

不安そうにこちらを見る様は幼稚園生同然だった。

私は母親になった気分で、優しく笑いかけた。

「「っあははははは」」

その瞬間、みんなから笑い声がおきた。

「なにビクビクしてんのさ。さっきまで殺すとか言ってたくせにw」

「んな!」

赤羽くんは相変わらず挑発をしているが、その言葉にさっきまでの悪意はない。

「なんか、普通の先生になっちゃったな」

「もうビッチ姉さんなんて呼べないね」

元ビッチ姉さんは岡野さんの言葉に涙をこぼす。

「っ…あんたたち…わかってくれたのね…」

「考えてみれば先生に向かって失礼な呼び方だったよね」

「うん、呼び方変えないとね」


「じゃあビッチ先生で」

「っ!!!」

ビッチ姉さん改め『ビッチ先生』の空気が固まる。

「えっと…せっかくだから…ビッチから離れてみない?ほら、気安くファーストネームで呼んでくれて構わな――」

「でもなぁすっかりビッチで固定されちゃったし」

「うん、イリーナ先生よりビッチ先生のほうがしっくりくるよ」

「そんなわけでよろしく、ビッチ先生」

「授業始めようぜ、ビッチ先生」

「んんんんん―――!やっぱり嫌いよあんた達!」


私はビッチ先生とみんなのやりとりに、笑みをこぼした。

E組はこれから、もっと賑やかになるだろうと私は確信した。
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