第6章 対策
それから私は渚くんに赤羽くんのことを聞いて対策を練った。
渚くんの話を聞く限り赤羽くんは
成績優秀で頭の回転が早い。
どんなものでも器用に使いこなすことができるという結構スーパー少年だそうだ。
でもその器用さを人とぶつかることに使ってしまう。
「でもなんで急にカルマくんについて聞いてきたの?」
急に聞いてきた渚くんに驚く。
「えっ!あ、えぇと…あの…」
口ごもっているとカエデが肩をポンと叩く。
「いいんじゃない?きっと渚ならバラしたりしないよ」
「う、うん」
私は覚悟を決めて渚くんの目を真っ直ぐ見る。
渚くんは少し驚いたような表情をしたあと真剣な顔つきになる。
「やっぱり恥ずかしい!」
「えぇ?!この流れでそうなる?!」
私は真剣な顔を見てるとだんだん恥ずかしくなってきて思わず顔に両手をあて、しゃがんだ。
「だ、だって恥ずかしいんだもぉん!///」
「え、えっとね、渚。なんていうのかな?一目惚れ?かな。まぁ、カルマくんがののちゃんの代わりに担任を殴ったというか…(汗」
「大体合ってる。」
「どういう状況?!」
さっきの大雑把な説明を受けて渚くんは混乱している。
まぁだろうなw
「うーんとね、E組行き宣告されたののちゃんがキレて殴りそうになったのをカルマくんが殴ってくれたって感じかな?それで惚れたってかんじかな?」
「あ、あぁ、なるほど。そういうことね」
「あ、あんまり驚かないんだね」
「うん、なんとなくわかってた」
「え、うそ」
まさかバレているなんて思ってなくてびっくりした。
「まぁ、そんなこんなでののちゃんのこと応援してあげて!」
「うん、それはまぁもちろん応援するつもりだよ」
そういうと渚くんは優しくニコリと微笑んだ。
その優しい笑顔が嬉しくて思わず涙が出そうになり目が潤んだ。
「…うん!ありがとう!」
私は立ち上がり涙混じりにニコリと笑う。
「ののちゃん」
カエデに呼ばれ、振り返るとカエデは優しい笑顔を浮かべていた。
「良かったね」
そう言うとニコリと笑った。
「…うん!」
私たちはそれから楽しい日々を過ごした。