第3章 出来事
その日のディナーは食堂でみんなと食べた。
別荘にもシェフを呼んで料理を振る舞うんだね。
そしてそれを当たり前のようにみんな食べてる。
本当に東京のお金持ちは規模がちがうわ。
すごすぎる。
食事が終わってからは、美作さんの作るカクテルを楽しんだりした。
しばらくはみんなで他愛もない話をしていたけど、
西門さんと美作さんは早々に彼女と部屋に帰ってしまった。
そうだよね。それも楽しみの一つだよね。
私とつくしは無理やりガールズトークを続けていた。二人とも部屋に帰りたくないのだ。
続いて花沢さんが「眠いから」と部屋に帰って行った。
道明寺さんがこっちを睨んでる。
つくしとひそひそ声で話す。
陽「つくし、道明寺さんずっとこっち見てるよ。」
つ「うん、そうだね。
実はさっき部屋で抱きしめられたんだよ。
びっくりした。私マジやばい。
部屋に帰ると襲われる。」
陽「え?そうなの?それ絶対やばいよ。
私は花沢さんに何もしないって言われたよ。
そういう対象に見れないからって。」
つ「花沢類はそうかも。
あいつは小さい頃から大好きな人がいて、パリまで追っかけていったりもしたんだよ。」
陽「そうなんだ。じゃあ本当なんだ、よかった。
でも、どうする、つくし。一応部屋に帰る?」
つ「戻りたくないけどね。
そういうわけにはいかないよね。」
そう言ってつくしが道明寺さんに向き直る。