第5章 第二章
「飛鳥、起きろ」
聞き覚えのある声に私はゆっくりと目を開けた。
すると、そこには赤司くんの顔が目の前にあった。
「・・・えぇ!!?なんで、赤司君がここにいるの!?」
私は、いそいで起き上がった。
「大声をだすな」
赤司くんはそう言うと近くの椅子に座った。
「あ、すみません。
てか、なんで赤司君がここにいるの?」
「カバンを持ってきたんだ。
それと、お前に客が来ている」
「それわ、ご親切にどーもです。
客って?」
私は赤司くんからカバンを受け取るとカバンを開けた。
カバンを開けると、刃が出しっぱのカッターと画鋲が何個も入っていた。
その中にある紙にカッターが刺してあった。
私はその紙をとろうとすると、他のカッターで手を切ってしまった。
「いったぁ・・・」
私は、手を引っ込めた。
手からはところどころから血が出ていた。
「見事に切れたな」
赤司くんは私の手を見て小さく笑った。
「しょうがないじゃないですか。
これをして楽しんでる人がいるんだから、、、
えーと、絆創膏絆創膏・・・」
私も笑いながらカバンの外側のポケットから絆創膏を出そうとしたら、
「俺がとってやる。
そのままだとカバンが汚れてしまうだろ」
と赤司くんが言って私の代わりに絆創膏を出してくれた。
「あ、ありがとうございます、、、あ、自分で貼るからいいですよ」
「いや、俺が貼る」
「・・・キミは優しいね」
私は微笑みながら言った。
「そんなことはないが」