第5章 第二章
教室に帰るとクラスのみんなが私の顔や足の傷やあざを見て驚いた顔をしていた。
男子に囲まれている姫華ちゃんは、私を見て小さく笑っていた。
あーあ、今のキミの顔写真に撮っときたかったわ。
なら、いじめもなくなるかもよ?
私は、姫華ちゃんを見て小さく笑い返した。
それから私が席に座ると同時に桃ちゃんが走って私のとこにやってきた。
「飛鳥!!!」
「あ、桃ちゃん」
「どうしたのそのけが!?
まさか、青峰くんたちにやられたの!?」
「まぁ、違うって言ったら嘘になるかな」
私は、笑った。
「飛鳥!!保健室いこ!!」
桃ちゃんは私が笑うのを見てかなしそうな顔をすると私の手を引いて教室をでた。
「え?ちょっと桃ちゃん!?
授業はじまるよ?」
「サボるからいいの!」
私は、必死な様子の桃ちゃんを見ると少し甘えてみようかなと思い桃ちゃんに手を引かれたながらついて行った。
行く途中に青峰くんたちと出くわした。
「さつき、まだ、そんやつと一緒にいんの?」
「離れた方がいいッスよ」
「・・・おかしいよ・・・」
「は?」
「青峰くんもきーちゃんもむっくんもミドリンもテツ君もみんなおかしいよ!!
証拠もないのにこんなことするのはおかしい!!あんなに仲良かったのに、何で信じてあげない!!??」
桃ちゃんが怒った。
初めてみた怒った桃ちゃんの表情はとても怖かった。
桃ちゃんはみんなにそう叫ぶと私の手を引いて走り出した。