第3章 アラジンと遊んでみる!【ほのぼの】
『アラジン!私の手、掴んで!』
穴の外から手を差し入れると、アラジンの手がしっかりと私の手を掴んだ。
アラ「よいしょ…っと」
ゆっくり引き上げて地上に出る。
目の前には砂浜が広がっていた…あの潮の香りは沿岸に近かったからだったのか…
アラジンはよほど疲れたのか、ため息をついてその場の砂浜に座り込む。
アラ「ふはぁ~…大変だったねぇ…レイさん…」
『うん大冒険だったね…苦笑』
ほんの少しの洞窟探検のはずが、大冒険になってしまったみたい…
お互いに顔を見合わせると、2人で苦笑いした。
アラ「そうだねぇ…でもすごく楽しかったよ!」
懲りない笑顔で笑い出すアラジンに、つられて思わず笑い声が漏れる。
『あはは…楽しかったんなら良かったよ!』
出てきた場所は、港に近い浜辺だった。
ここから王宮はちょうど反対側のはず…
いくら小さな島国とは言え、それなりの広さはある
…王宮まで帰るには、まだまだ一苦労しそうだ…
空を見上げれば、もうすっかり夕暮れ。
アラ「僕…もう歩けないよー…」
洞窟の中で沢山魔力を使ったからか、アラジンはへたりと砂の上に寝転んでしまった。
『…お疲れ様、ほら…私が王宮までおんぶするよ…乗って?』
目の前にしゃがむと、うう~…っと唸りながら背中に寄りかかるアラジン。
その重みに、なぜか安心した。
私がそのまま立ち上がって歩き出すと、アラジンは「ごめんよレイさん…」と一言。
『いいよ。着くまで寝てていいから』
そう言ってやると、少年はすぐに眠ってしまった。
『こんな日も、たまにはいいかな…。』
アラジンを背負い直すと、中央市場を通り抜ける。
今日の出来事を思い返しながら、暗くなった夕焼けに急かされるまま、王宮へと足を早めた。
『こんな格好だと、帰ったらジャーファルさんに怒られるなぁ』
…服を見ると、洞窟の泥や、砂でドロドロ…
洞窟の中で引っ掛けたのか、穴が開いてボロボロ…
体にはどこでついたのか分からない傷が沢山ある。
…まぁ、アラジンには一緒にジャーファルさんに怒られてもらうとしよう。
『ありがとう、アラジン…今日は楽しかったよ。』
さて、もう少し急ごうか…
王宮まではまだまだかかる。
洞窟の大冒険を終えて帰路につく2人の服は、すでに真っ黒になっていた…。
→ねくすとあとがき
