第15章 最終決戦
「っでかしたぞ、リョウガ......!」
「......。」
「......?リョウガ、一体どうs..“ガッ!”...たという、のだ......」_バタッ...
透矢はその場にばたりと倒れこむ、
そしてリョウガの顔には新しい血の雫が飛び散っていた......。
「「「......!?」」」
みんなは一斉にリョウガに視線を向けた......。
「っリョウガ......?」
「なんで......」
ユリと宏光も目を見開きながら視線を送った。
「......ユリには誰も、殺させやしない......
それが、敵だとしても......」
「っ透矢!」
「西園寺君!......なんということだ、
少年までもが記憶を取り戻したというのか......!」
凛太郎は透矢を抱き上げるが既に透矢は息絶えていた。
「リョウガ......なんで......」
ユリは理解できないままリョウガのもとに歩み寄った。
「ユリ......殺すのは嫌なんでしょ?
さっきだって、凄く震えてた......だから、俺が代わりに殺した......」
「っリョウガ君......君は、記憶を取り戻したのか?」
傷の影響で人間に戻っていた太輔は、圭人に肩を抱かれながらゆっくりと歩いてきた。
「......えぇ。さっき、貴方のおかげで......」
リョウガは圭人に視線を向けた。
「へ......?」
キョトンとする圭人。
「だってさっき、俺に言ってたじゃないですか......
『友達の為にがんばる......それが人ってものなんだ!』
『人はね?友達や家族の為なら、何でもできるんだよ......』
『大切な人を守りたい、って......』
『......君にはいないの?
守りたい、誰かが......』
守りたいものがないかって......」