第10章 失われた記憶の真相...
「俺とも......どこが出会ったことありますか?」
そう言うとリョウガは自身の身体を狼に変幻させた。
「「「っ!?」」」
「......リョウガ君は、ハイイロオオカミ?」
メンバーが驚いている中、太輔は冷静に問う。
「はい......俺は動物園で生まれたんです。
アンタは......人間の血が濃いんですね、狼の匂いがあまりしませんから......」
「まぁね。でも感謝しているよ......こうしてメンバーと、
Kis-My-Ft2としていられるんだから。」
「......。」
「藤ヶ谷......泣かすようなこと言いやがって!」
「うるせぇ、今はリョウガ君と話してんだ。
北山は黙ってろ。」←
「元シンメに向かってひでぇ言いよう......」
「......仲がいいんですね、アンタ達は......」
「まぁ、みんなとは10年近くいるからね!」
裕太はメンバーを見渡しながら嬉しそうに言う。
「......リョウガ君は、もしかして五十鈴動物園の狼広場にいた狼かい?」
「はい。」
「じゃあやっぱり......
『なでなで...なでなで、なの。』
『クゥゥン...クゥゥン』
『クゥ~ン!..."ペロペロ"』
『くすぐったい、なの。』
昨日ユリちゃんと戯れ合っていた子狼は君だったんだね。」
「......昨日?」
「......?」
「確かに、俺とユリは定期的に会って遊んでました。
でも昨日は......ずっとこの施設にいましたよ?」
「ぇ、それ......どういう意味?」
(確かにこの子はあの時の子狼、なんで覚えていない......っまさか!
リョウガ君も、記憶を消されているのか?)
太輔はリョウガを見ながら思った。