第10章 失われた記憶の真相...
「っ君は......」
太輔は目を見開いて目の前の人物に目をやった。
「......ご存知かもしれませんが、リョウガです。」
7人の前に現れたのは左目に傷を持ったリョウガだった。
「っなんで君がここに......?」
(あいつの指示で、ここに来たのか?)
先ほどリョウガからの攻撃を受けた太輔は全身に力を入れていた。
「ちょっとお話をしたくて......そんなに身構えないでくださいよ。
もうアンタ達に手を出すつもりはないので......」
「でも、“父さん”からの指示があれば......」
「......えぇ。」
「「......。」」
ふたりの間に沈黙が流れた。
「っまぁまぁ藤ヶ谷......話がしたいって言うんだから身構えなんなって!
リョウガ君も(苦笑)」
ふたりの間に入るように仲裁に入る宏光。
「......そうだな、すまない。
ユリちゃんの具合は?目を覚ましたのかい?」
「いえ......まだ眠った状態です。貴方達は......」
「「「......?」」」
「貴方達は、ユリとどういう関係なんですか?
俺とも......
どこか出会ったことありますか?」