第2章 1時
その後、みんなが起きてきて朝食も食べ終わり、
チョッパーからのケガの診察も終えた。
「んじゃあ、行くか!!」
ルフィの声に仲間が反応する。
……行ってしまう。。
そんなことが何故か頭をよぎった。
『……………………』
「ほら、しん。
私達も一緒に港まで行くわよ」
ママがそっと私の肩に手を置き、
寂しそうに言う。
……やはりママも寂しいんだ……
と思うと、さっきの自分の中の感情も間違っていないんだと気づく。
「ばァちゃんとダランはお留守番だから、ここでサヨナラだ」
パパの言葉に、2人が私の元へと来た。
『?』
「おねぇちゃん、いってらっしゃい」
「しん、体には気をつけるんだぞ」
私の手を取りに、目に涙を浮かべながら言葉を発する2人に、
なぜそんな事を言うのだろうかと不思議に思った。
『どういう意味?』
「ほら、出航の時間だ。行こうか」
聞いた言葉はパパの言葉にかき消された。
「それじゃあ、ちょっと行ってきますね」
ママがいうのと同時に麦わら達が礼を言って家を出ていった。