第2章 1時
「なぁ、ルフィくん」
突然の真剣な声に、今までふざけていたルフィ達の動きが止まる。
「どうしたんだ?おっさん」
聞き返すルフィに、
「私達、家族からどうしても頼みたいことがあるんだ」
アルフレッドは少し苦しそうな顔をした。
「……………………」
誰も何も言わない状況で、アルフレッドの話は続く。
「今日の今日での、お願いには無茶がありすぎることはわかっている。
君達の活躍を聞いたはいた……………ただ、この数時間で、
それは確信へと変わったんだ。
しんを君達と共に海に連れて行ってはくれないか?」
その言葉にルフィ達は驚いた。
「ちょっ―――」
「これは!!偶然なんかじゃなくて!
奇跡なんだよ!!
この!広い世界で何億といる人の中で出会えた奇跡!
……………………
しんは、幼い頃の出来事が原因で、
あまり人と関わらなくなってしまった」
ルフィの言いかけた言葉を制し、
アルフレッドは再び話し出す。