第22章 ナツノミコ
「…俺はどうやら勘違いをしていたようだ。」
「…」
ゆっくりと話し出せば、そいつはゆるりとこちらを向いた。
禍々しいまでの気は収まったとはいえ、未だに健在である。
ふとその時気づいたその隣に立つ、見知らぬ顔にも視線を向ける。
信じられない程白い肌に、神々しいまでの金色の髪、そして、目を引くセルリアンブルーの瞳…。
敵か見方かわからない、見事な容姿を持った男が、そいつの隣で佇んでいた。
この男についても問いただしたいところだが、先決はこちらかとそいつに目を向ける。
「四人の巫女の性質を聞いた時、お前に当てはまると思っていた性質を見誤ったらしい。」
「…」
「性格からして、攻撃的な性質の巫女には思えなかったんだがな。」
そこまで言っても、それ以上の言葉を発する気はないとでも言いたい様に、そいつは口を噤む。
いつまでも黙秘権が使えると思われるのはシャクだと、刀に手をかけたがそれを見受けてそいつの前に隣の男が立ちはだかる。
なんなんだ、こいつは。
「言え、お前はなんの巫女だ。」
イライラは止まらず、強く問えば、まるで意識が消えた様な目がこちらに向けられる。
「…エノモト トウカ…南守護黒鉄をつける夏の巫女です。」
ひゅっと言う息遣いの後、聞こえたのは俺の予想していた答えだった。