第22章 ナツノミコ
円から見えた景色に、俺は思わず絶句した。
敵、味方関係なく皆泡を吹いて倒れている。
それは正しく先ほどの気に当てられたせい。
未だ禍々しい気は船内から発せられ、泡を吹いている奴らも、さらにその気に当てられて身体を酷く痙攣させていた。
「遅いぞっ!!」
声の方をみれば、辛うじて立っている状態のペンギン。
応戦していた敵が全員倒れたのはいいが、身動きが取れないのは同じらしかった。
「ちっ!!お前はここで待ってろ。」
そう言い残して船内へと足を進める。
奥に行けば、奥に行く程、禍々しい気は濃くなって行った。
と、思っていたら、まるで風船がしぼむかの様に濃度が薄くなっていくではないか。
どうなっている…?
嫌な予感が背筋を走り、足を急がせる。
まだ見てないのはコックとアイツ。
あの二人は非戦闘員扱いだから勿論、中にいるのは必至なのだが…。