第6章 カイゾク
船長さんの瞳の力に負けじと言えば、彼は片手で顔を覆ってしまった。
どうしたのかと眉を顰めると…
「…ふっはっはっはっ!!」
いきなり笑い出す始末。
「船長さん?」
「気に入った。この船に置いてやる。」
呼べば至極楽しそうな声でそう返された。
「え?」
何でそうなったのかイマイチ頭が追いつかない。
取り敢えず言いたいのは
「できれば海賊は…」
「決めた事だ。」
取りつく島もない。
「で、でも、もっと平和に暮らせるところを自分で危険な方に行く気はないと言いますか…。」
「知らんな。」
「ええ!?」
焦ってうまく頭が回らない。
先ほどまで真摯に話を聞いてくれていた分、彼の突拍子のなさに空いた口がふさがらない。
「その考えが消えない限りお前はこの船から降ろさん。」
「…考えが消えればおろしてくれるのですか?」
「考えが消えたらな。だが降りるというのは物理的なはなしだ。良いように取るなよ。」
「うっ…。」
揚げ足も取らせてくれない。
私のなにを気に入ってそう言うのかイマイチわからず混乱する私をよそに、船長さんはトントン拍子で話を運んでしまう。
「それと、このクルーになるからにはこの船の事もしてもらう。ついでにお前のいる世界に興味が湧いた。俺にお前の世界についてすべて話せ。」
「ええ!?」
私の世界について話すとか取り敢えず頭が整理できない。
そんなにも私の世界に干渉してもらって大丈夫なのかすらわからない。
混乱する私をよそに、船長さんは悪い顔を浮かべるばかり。
「その代わりこの船にいる限りお前にはこの世界の事を教え、スクスクの実を探す手伝いをしてやる。どうだ?悪くないだろ。」
そこまでしてもらうのは申し訳ないのかな?
でも私もそれにみかえりで船の仕事するわけだし…。
「…ええ。」
なにがいいか考える事が多すぎて、諦めた私は結局肯定してしまったのだった。