第6章 カイゾク
目覚めは唐突だった。
まるで何かに急き立てられるかのように勢い良く目を覚ました私は見慣れない景色に目だけ動かして様子を伺った。
「ん…ここは…病院…?」
見る限りそれを主張するような薬瓶や機材が目にはいる。
あれ、そういえばなぜ私は病院にいるのか。
あの状況からどう脱したのか…。
全く心当たりがない。
取り敢えず、周囲の確認をしたくて首を
「いたっ…」
動かせなかった。
これは尋常ではない。
しかし、無理もないか。
あんな目にあっていたのだから。
しかし、だからこそこの状況がわからない。
もしかして、助かったの…?
浮かぶのは疑問ばかり。
確か私は目も口も開かなかった気がしたし、声は出なかったはずだし…。
相当良いお医者にかかったのかと、考えていたら、不意にどこからかドアが空く音がして…
「あ…」
私からは見えないところから誰かの声がした。
何か声をかけなければと思い口を開けば
「キャプテーン!!目ぇさましたよー!!」
元気な声と共に、大きな足音が遠のいて行った。