第33章 コエ
ずっと喉元につっかえているものがある。
ダンさんと、船長さんの関係。
方や船長さんは普段見せないような顔で微笑むし、方やダンさんは親しくいながら私に何か言いたそうであった。
なんだかそれは、クルーの人とはまた違った間柄が読み取れて。
純粋に、知りたいと思ってしまった。
そこまで考えて、頭を振る。
知って、どうなるというのか。
私は何がしたいのか、わからない。
それはスクスクの実とは全然関係のないことで、私が知る必要のないことのはずだ。
「どうしたんだろ。」
一人ぼやいて見る。
きっとこれは答えなど見つからないとぼんやりとわかっているのに、考えるのをやめられない。
深呼吸でもしてみようかと顔をあげようとした、その時
「ーーーーートウカ」
私を呼ぶ声がした。
素早く周りを見渡すが、私に話しかけている人影は見つからない。
しかし、どこかで聞いたことのあるような…。
「トウカ。」
また、呼ばれる。
今度ははっきりと。
そして気づく、その声の主が、私にはわかる。
「トウカ。」
声の方を振り向けば、人と人の間に見知った顔を見つけた。
驚いて駆け寄ろうとするが、人と人で見えなくなった。
「…どこ?」
「トウカ。」
また、振り向けば確信する。
「っ」
名前を呼ぼうとすると、また人にかき消され私はそのあとをおった。
何故、ここにいるの?