第5章 テンカン
アリスにあってから、私の意識がはっきりしたことはない。
目はもう血が固まってあかなくなった。
あの日以来、毎晩来ては私を痛めつけるアリス。
辛辣な言葉を吐くアリス。
私には彼女がわからなかった。
ひたすら意識が朦朧として動かない私を打って、なにが楽しいのか。
少しの衝撃で飛んでしまう意識。
もう感覚がよくわからなくて、自分がどんな状態なのかすらわからない。
こんなにずっと痛めつけられているのだ。
もしかしたら原型などとどめていないかもしれない。
どんな状況におかれているのかも、もうわからなくなってしまった。
けれど私にやらなければいけない事があるのは忘れていない。
あれだけは。
大切な約束だから。
だから。
誰か。
助けて。