第30章 カセ
「シャチから渡されたのか?」
しばらく奥にすすんでから、前を行く船長さんにそう言われた。
「はい、こんなにも素敵なものを、ありがとうございます。」
「…そんだけのもんだ、価値がねぇんだから意味を持たせないと、だろ?」
ニヤリと少し振り返りながら言われ、首を傾げる。
意味を持たせる、という言葉が、あまりしっくりこなかった。
「それはそうと、次の島にはお前も降りるぞ。」
「え…?」
「ペンギンがお前に通貨の使い方を実践させたいらしく、うるさいからな。」
急にそんなことを言われ、言葉に詰まる。
確かに、前々からペンギンさんが私を上陸させたいと尽力してくれているというのは、ベポくんから聞いていたところだ。